『大正詩文』の主宰・日下勺水が没した後を国分青厓が引き継ぎ、名を『昭和詩文』と改名。岡崎春石(依田学海の高弟)・館森袖海(大東文化・日本大学)を編纂担当とし、安井朴堂(息軒の外孫)・勝島仙坡(仙之助、中央獣医会会長)・細田剣堂(謙蔵、二松学舎大・東京高等師範教授)・井土霊山(「明治大正漢詩史概観」の著者)・牧野藻洲(謙次郎、早稲田大教授)・田辺松坡(鎌倉女学校創立者、哲学者田辺元の父)・松平天行(康国、唐宋八家文等の『国字解』)・田辺碧堂(日清汽船監査)・石田東陵(大東文化学院教授)・久保天随らを編纂顧問とした。作品には、加藤天淵(虎之亮、東洋大学長)・瀧川君山(『史記会注考証』)・近藤杢(大東文化大教授、近藤春雄の父)・川田雪山(瑞穂、早稲田大教授)ら学界のほか、大倉聴松(喜七郞、大倉集古館、帝国ホテル会長)・小林逸翁(一三、阪急・宝塚の創業者)・菊池惺堂(東海銀行初代頭取)ら財界、また佐倉達山(孫三、台湾総督初代警察署長)・上夢香(宮内省雅楽長)・阪本蘋園(永井荷風の実兄、高見順の父、名古屋市長)・三浦英蘭(漢詩人)・武田霞洞(書家)など昭和に活躍した人々の漢詩文を掲載する貴重な雑誌。第17帙1集 (昭2.4)~34帙4集 (昭19.4)を収録する。
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